改定:Aug.19.1999


安倍川[あべかわ]


安倍川安倍川概要

 年間を通して水量は少ないが、静岡の市街地で川を見て、こんなに少なくて下れるの?、と思うような時でも、上流に行っても意外なほど水量は減らず、何とか下れる場合が多い。 安倍川は豊富な伏流水を持ち、雨不足の年でも静岡市は水不足にならない。 上流部を流れていた水は、下流へ行くほど地下に潜り、地表を流れないのだ。

 鮎の解禁は例年6月1日で、釣り人は非常に多い。 但し、渡本の砂防ダムより上流は鮎釣りがいない貴重なフィールドだ。

 では、上流側から見ていこう。

 梅ヶ島小中学校より上流は未調査である。

 学校前から渡本(どもと)の砂防ダムの区間は、中級以上向きのスピード感あふれる急流だが、浅く流れが速いために沈脱するとあざだらけになる。 落差の大きな瀬がいくつか有り、通常水量時は岩に引っ掛かりやすい。 斜度が大きいので増水するとかなり難易度が上がる。 瀞場がほとんどないので、確実な艇のコントロールができないと難しい瀬の手前で上陸することも困難になる。 初心者は、上級者の確実なサポートがない限りやめたほうがよい。

パイプの仮設橋 
 吸い込まれたら・・・
 渡本から油島(ゆしま)の区間は、途中2カ所ある橋の直後がテトラを積み上げた危険な落ち込みになっているので絶対に橋の手前で上陸すること。 それ以外の場所は特に難しいところはないが、工事車両のための仮設橋が突然できていることがあるので気をつけよう。 直径1mくらいのパイプを並べた上に土をかけて橋にしているので、十分な距離を取って上陸すること。

 油島あたりから市街地にかけては、瀬らしい瀬はなく初心者向きだ。 但し、油島の玉機橋の下はテトラを積み上げた落ち込みなので、絶対に通らないこと。 他にも、いくつかの橋の下は割れたコンクリートなどで危険な場所があるので、橋の手前で上陸して安全確認をすること。

 中級以上の人には支流の西河内川(にしごうちがわ)が、テクニカルなスラロームコースで面白い。 中河内川と合流してから油島までは、堰堤のエスケープさえ気を付ければ、ゆったりした流れで初心者向きだ。 中河内川は未調査だ。

 藁科川(わらしながわ)の八幡(はちまん)あたりから下流も下る事ができる。


安倍川・梅ヶ島急流コース

安倍川梅ヶ島梅ヶ島学校前→砂防ダム 5.7km クラス3

 99年8月に下ったところ、前年はなかった場所に大きな落ち込みができていた。かなり河床が掘れて岩が露出してきた感じだ。上流や支流に砂防ダムが増え、砂礫の供給が減少しているからかもしれない。10年前に比べるとかなりリスキーな川になっている。初心者は絶対に不可。中級者でもケガしたくない人は行かない方がよい。

 源流に近いこのコースは、冷たい清流を浴びながら蒸し暑い下界を忘れさせる爽快なダウンリバーが堪能できる。 通常水位でのグレードはクラス3程度で鮎釣りが入らない貴重なフィールドだが、怪我をし易く、リスクが高いので誰にでも進められるわけではないのが残念だ。 静岡市街地付近で、こんなに少なくて下れるのかな? と言う程度の水量のときは、上級者のサポートがあれば中級者も可能だが、たっぷり流れている日は上級者限定だ。

梅ヶ島コース
ずっとこんな調子で瀞場がない
 梅ケ島小中学校前の河原にあるグランドの横からスタートする。 (99年8月現在この場所は工事中で入れない。対岸から艇を降ろせるようだが未調査)

 流れはいきなり急流で、のんびりウォーミングアップする場所はない。 すぐに岩の間を縫って落ち込む第一の瀬に入る。 水の少ないときはコース取りが難しいので必ずスカウティング(下見)すること。 最後の落ち込みは水量によっては絶好のエンダーポイントになるので、余裕があればトライしよう。 水量が増すと落ち込みが埋まって、スタート直後の急流の続きとして一気に下ってしまうこともあるが、強烈なホールやストッパーができるので十分注意する。

2番目の瀬を下から見る
 息つく間もなく最難関の第2の瀬に入る。 右にカーブしながら落ち込んで行き、先が見えないので必ずスカウティングする。 1〜2mの岩がごろごろする中を落ち込んでいるので引っかかって沈し易く、ロールは絶望的に困難だ。 張りつくと救助も難しい。 沈脱するとフットエントラップメント(足が岩の隙間にはさまってぬけない)の可能性も高く、リスクの大きい瀬だ。 怪我したくない人、自信のない人はエスケープする勇気を持つのも大切だ。

 その後も瀞場はほとんどなく、川全体がクラス2程度の瀬だ。

 軍艦岩は川の中にある大岩で、頭に立派な松の木を乗せた姿が道路からも良く見える。 ここに河原に降りる道があるので、昼食をデポしておくとよい。


 ↑軍艦岩横の落ち込みに埋まったYama
←軍艦岩

こうなると危険
 軍艦岩の横はクラス3の落ち込みだ。 流れの中央を塞ぐ岩があるので、必ずルートを確認してから通過すること。 水量によってはピン(バウが刺さって動けなくなる)しやすい状況もあるので、危ないと思ったらエスケープするべきだ。 その下のウェーブは遊べるのだが、すぐ後ろが浅いので沈したときに反射的にプロテクションの姿勢が取れないと非常に危険だ。

 ここからゴールまでも、速い流れが続く。 岩ゴロゴロの大きな落ち込みがいくつかあるので、最後まで気を抜かないこと。 テトラの護岸に流れがぶつかっているところがあり、増水時は非常に危険だ。


安倍川・西河内川渓流コース

白石橋西河内川

西河内川内匠
白石橋から見た西河内川
緑のトンネルの中に吸い込まれて行く
内匠(たくみ)→金久保橋 6.9km

 静岡市街から梅ヶ島に向かい、油島(ゆしま)の玉機橋を渡って井川方面に進む。 スタート地点の白石橋は、本流でなく右岸から注ぎ込む沢を渡る橋なので橋と気付きにくく、「白石橋」の看板を見落とさないこと。 橋の手前に河原に下りる階段があり、橋の先には内匠(たくみ)の看板があり、車3〜4台の駐車スペースがある。

 スタートから中河内川合流点までの区間は、点在する岩を避けながら緑のトンネルの中を進むテクニカルな渓流スラロームコース。 難易度はクラス2〜3だがファルトは無理。 油断すると岩に張りつく。 通常の水量は少なく、底を擦りながらのダウンリバーとなることが多いが、大岩が随所に有り斜度も大きいので増水すると相当な難易度になると思われる。

 中河内川合流点から安倍川本流の区間は岩もなく、流れは平易になる。 クラス1〜2で初心者の初ツーリングにも良い。

 川幅が急に広がったところに堰堤がある。 それ程の高さではないが、落ちれば脱出は困難で、死亡事故につながる。 早めに左岸に上陸してエスケープすること。

 金久保橋の下はコンクリートが打ってあり、柵状の障害物があるので通過は慎重に。 初心者はエスケープが無難である。

 ここから安倍川本流までの河原は、夏場はバーベキュー客でにぎわう。 適当な所をゴールにする。 キャンプも可能だ。

 この区間は6月1日以降鮎釣りが入るので、春秋か増水時(上級者)に下ると良い。


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