Jul.15.1997
南アルプスの間ノ岳(3189m)に源を発する大井川東保と塩見岳(3047m)付近からの西俣が二間小屋の北で合流して一本の大井川になり、畑薙湖(畑薙第1ダム)に流れ込む。
私は調査した事がないが、この流域は5月の雪解け時期以外は、大雨による増水がない限りそれほど水量は多くないようだ。 しかし、ひとたび増水すれば、エキスパートクラス以上の難易度になる事は想像に難くない。 過去に(故)原昌一氏などが雪解けの時期に下っているが、詳細は知らない。 地元パドラーとして、いつの日か挑戦してみたいと思いつづけている。
畑薙第1第2ダムから先は井川湖まで水量は少ない。しかし、井川湖北端にある南アルプスオートキャンプ場の上流1.5kmにある発電放水口が放水している時は、放水口からの短い区間だがスピード感のあるダウンリバーが楽しめるので、キャンプ場をベースにダム湖の静水とあわせて楽しめる。 ただし、90年頃の記憶では、日曜は放水していなかった。(古い話ですみません)
井川湖を過ぎると奥泉ダム、接岨峡(せっそきょう)、長島ダム(工事中)を経て後で紹介する奥泉に至る。 この間は谷が深く、ダムに寸断されていることもあり、降下の話は聞いた事がない。
奥泉から下流が一般的な奥大井(この発音、アメリカのオコーイに似てるんですよネ)のツーリングコースだ。 千頭までは川幅狭く岩が多い。 岩の間を縫うように進むテクニカルコースだが、特に困難はない。 通常は水が少なく、底を擦りながらの川下りになる事も多い。 新緑や紅葉の頃は本当に気持ちがいい。
千頭を過ぎると川幅が広がり、広い砂利の河原の中をゆったりと流れていく。 増水時を避ければ初心者のツーリングに最適だ。 ファルトはこのあたりからが無難だろう。
塩郷ダムは堰堤程度の小さなダムで、車で走っていると気付かずに通り過ぎてしまうかもしれない。 ここから下流の笹間渡にかけて激しく蛇行しているが、難しい場所はない。
この先太平洋まで出られるが、下流に行くほど人工の障害物(割れたコンクリートから突き出た鉄筋、杭、テトラポット等)が多くなるので、金谷町以南はあまり気持ちよくはない。 特に、国道1号線島田バイパスの新大井川橋の北側で第2東名の橋脚工事が始まっており、工事による人工障害物の流出が懸念されるので、ツーリングはここまでとするのが良いだろう。
大井川は鮎釣りが多いので、6〜8月は避けたほうがいいだろう。
大きな瀬はないが、スタートから川根小山あたりまでは岩が多く、水の少ない時は岩に引っかからないように右に左にターンしながら急カーブを抜けていく。 難易度はクラス2程度で特に困難はないが、気を抜くと岩に引っかかって沈するケースが多い。 ファルトは壊す可能性が高い。 オープンは、確実に漕げる人なら問題ないが、家族連れなどは相当のベテランでない限り避けるべきだろう。
水が増えるとエンダーポイントやサーフィンウェーブが現れ、ロデオごっこが楽しい。 2003年の静岡国体のカヌースラロームはこのあたりが会場になる。
昼食は八木キャンプ場か細尾あたりにデポしておくといい。
渡本あたりからは瀞場が多くのんびりするが、水の多い時の寸又川合流点は要注意だ。 ゴールの吊り橋の手前にある急カーブで沈する人が多いので最後まで気を抜かないように。
この区間は初級者から上級者まで、奥大井の自然を存分に堪能できるお勧めコースだが、初級者だけのグループの場合はこれより下流のほうが安心だ。 ゴールのつりばし茶屋はキャンプ管理地なので、トイレ水道の施設はあるが、シーズン中は利用料が必要。
どこの川でもそうだが、初心者にとって橋げたは危険な障害物だ。 千頭の川根大橋の橋げたで絵に描いたようなブローチング(張付き事故)を目撃したが、(本当にあった恐〜い話・初級編)これをもってこの川は危険と言うのなら、日本に安全な川はない。 この橋脚部分は、カーブしていて直前まで状況がつかめないので、早めに上陸してルート確認、あるいはエスケープかを決める事。
千頭駅の横に親水公園がある。 トイレもあり、移動に大井川鉄道を利用する場合などはここをスタートにするのが良いだろう。
昼食は艇に積んでいくもよし、河原に下りられる場所も多いので適当なところにデポしておくもよし。 時おり現れる急カーブで適度に緊張しながらも、あくまでのんびりと、水上の1日を楽しみたい。
青部から先も、のんびりゆったりの川下りが楽しめる。